2012年、中国広東省・中山大学での講演

2014年7月1日に始めたブログのため
中国での取組みやそれまでのことが、唐突に出てきてしまうので
少し回想的に書かせてもらいます。

丁度2年前の2012年4月、中国広東省広州市にある中山大学に
講演とシンポジュウムに招聘されました。


中山大学は、ご存知の方も多いかと思いますが、
辛亥革命指導者、中国の国父である孫文によって設立されたことで有名で、
華南地域最高の総合大学として、現在は25の学部に
およそ5万人を超す学生が学んでいます。

この中山大学での講演は、大学で日本研究の教鞭をとっている先生方の
要望で招聘が実現したものですが、中心となったのは、東留会という
日本に留学をした中国の方々の組織が、一生懸命働きかけて実現したものでした。
孫文先生も日本に留学した東留会のメンバーですし、
中山大学は日中の友好交流に大変理解のある大学の一つでもあります。

講演を行った2012年は、まさに1972年の日中国交正常化から
40周年の記念すべき年で、日本と中国の新しい友好交流の年となるべく
日中の関係者が努力した年でもありました。
午前中に学生たちに、「日本の政治状況と日中関係」と題し、
およそ1時間半の講義をし、質疑応答を30分ほど行いました。



昼食をはさんで、午後は3時間ほど、「日中経済と国際経済の今後について」
政治経済の専門の研究者10名ほどとのシンポジュウムに出席しました。
午前・午後とも、とてもハードな議論がなされましたが、
大変刺激的で楽しい時間を過ごせたことに、
中山大学の学生や先生方、専門の研究者の方々に心から感謝申し上げます。

2012年の日中国交正常化40周年の頃には、
その後の、反日暴動や尖閣、慰安婦など歴史認識での摩擦を
想像していたものはおりませんでした。
両国の関係は、一瞬にして、変化してしまったのです。

両国の健全な友好関係が、一日でも早く改善され、
正常な交流が行えるように、東留会の方々と協力して
私自身、中国側から要請がある限り、今後も大学や研究機関に出かけて、
微力ながら日中友好のお役に立てるよう努力精進してまいりたいと思います。