「子供のいのちを守る会」での上映映画『さとにきたらええやん』を観て


先日、NPO法人「子供のいのちを守る会」主催による
映画『さとにきたらええやん』の上映会に参加してきました。

「子供のいのちを守る会」は、現在の子どもたちの生まれ育ちの環境が、
すべてに著しく悪化してしまったことで、不登校児の増大、学級崩壊、
そして少年犯罪の増加などを引き起こしているのではないかと考える。
また、体格に反比例するような体力の低下、かつては成人病といわれた
高血圧、糖尿症状などとなって、今の子どもたちにも現れていることも
すべて自然・環境の悪化のためではないか、との問題意識から、
2002年2月にNPO法人として設立されて以来、熱心に活動を続けられている
組織なのです。

今回は、平成29年の通常総会終了後に、映画『さとにきたらええやん』
(重江良樹監督作品)の上映が行われました。
この作品は、日雇い労働者の街と呼ばれてきた大阪市西成区釜ヶ崎の地に
「こどもの里」として38年にわたり、様々な子供たちを無料で受け入れている
「さと」と皆に呼ばれているこの施設を舞台に、力強く成長していく
子供たちや彼らを必死に支え続けてる職員の方々を、時間をかけ密着し、
とても丁寧に制作されたドキュメンタリー映画です。


そこには、子供だけでなく大人も抱えている「心のしんどさ」を様々な形で
見事に映像に描き出しており、それを上回る圧倒的な包容力がこの映画全体に
あると感じました。
さらに、西成区釜ヶ崎出身のヒップホップアーティスト、SHINGO★西成の
釜ヶ崎で生きる人々へのストレートな熱い思いが、見るものの心に響く。
どんなに残酷で過酷な環境にあっても、子供たちのやさしい気持ちが切なく
感じられる感動の映画でした。