現在、中国でブームになっている「紅色の旅」の体験のため、
中国新幹線で西安から約300kmほど離れた、延安に向かいました。
特に、延安枣园革命旧址は、中国共産党が長征を終えた後、
拠点を延安に移し、1937年から1947年まで本拠地とした、
いわば中国共産党の「聖地」の一つでもあります。
そのため現在でも、党中央による強い指導もあり、先に挙げた
「紅色の旅」を通じて、中国革命の原点を学び、立党初心の精神に
立ち返るという愛国の旅が流行っているといいます。
そのためか、小中学生の団体見学や共産党幹部の研修などが
積極的に行われており、熱心にメモを取る姿を園内で垣間見ることが出来ました。
園内中央には、毛沢東・周恩来・朱徳・彭徳懐・林彪の若き中国
共産党指導者たちの像が颯爽と立ち、未来に突き進む力強さを
見るものに印象付けるようでもありました。
この地で、毛沢東らは抗日戦線の指揮を執り、蔣介石率いる国民党との
国共内戦(反蒋介石を闘争)を行っていたといいます。
また、毛沢東の主要著作である、『新民主主義論』『持久戦論』『矛盾論』
などの論文執筆もこの地で精力的に行われたといいます。
革命という言葉からは、とても正反対な感じで想像できない、穏やかで
のんびりとした雰囲気のある「枣园」は、のちに中国の全土を治めること
になる中国共産党の草創期の純粋さを感じ取ることのできる貴重な場所の
一つなのだと考えます。