中国革命の聖地、「延安枣园革命旧址」や黄河本流最大級の滝、「壷口瀑布」を経て、
延安の旅は、いよいよ1961年に国務院により中国初の全国重点文物単位に指定された
「黄帝陵」へとやってきました。
黄帝陵は、中華民族の始祖とされる黄帝(黄帝軒轅氏)の陵墓遺跡である。
黄帝陵の祭祀は、紀元前442年に始まったという記録があるが、秦の始皇帝が中華統一
した後に誓願を立て参ったことをはじめ、中国歴代王朝・皇帝が絶え間なく国を挙げて
大祭を執り行っている、中華民族ににとっては大変神聖なる場所でもある。
実際に、陵墓区の東側には歴代皇帝が祭祀を行った際に刻んだ碑文が残されており、
57人もの皇帝の石碑がきっしりと埋まってている。
反対の西側には、香港とマカオの返還を記念した石碑が建てられています。
陵の正殿は、「人文初祖大殿」と呼ばれ、内部に黄帝のレリーフ彫刻が設置、四方には
青龍、白虎、朱雀、玄武の四霊(四神獣)によって装飾されている。
また、誠心亭には、孫文、蒋介石、毛沢東、鄧小平、江沢民らの近現代の政治家の
碑文が刻まれている。
さらに、黄帝廟ともいわれている「軒轅廟」内には「黄帝手植柏」と呼ばれる
高さ20m、直径11mの古樹木があり、5000年前に黄帝が自らが手植えしたと
伝えられている伝説の樹木と言われています。
延安の旅は、原点を巡る旅でもあり、中国革命や中華民族の原点を垣間見、中華文明を
育んだ大河・黄河のエネルギーを体感する貴重な経験となりました。
21世紀に入り時代は混沌とすれども、見失ってはいけない軸をしっかりと持ち、原点に
立ち返る大切さを学ぶことが出来たことは、とても意義深い旅となりました。