前回視察した貴陽市から、今回は新幹線に乗り込み、遵義市へと向かいました。
遵義市は中国革命の聖地であり、有名な遵義会議が行われた地域でもある。
赤水河の四回渡り、烏江強行など、多くの革命遺産が残されており長征文化を体感できる中国共産党にとって大変重要な地域となっている。
また、遵義市から西に行くと、有名な茅台鎮に到着する。
街中に茅台酒の香りが広がるこの街は、“中国の酒都”と呼ばれ、国酒・茅台酒の歴史が中国社会に深く息づいていることを感じさせてくれます。
先ほどの遵義市が中国革命の聖地とされ、中国共産党にとってとても重要な地で
あるように、茅台酒も中国共産党にとっては、国酒として大変重要な役割を担ってきた歴史があります。
それは、国民党軍との争いで負傷した多くの共産党兵士たちを茅台酒を使い、治療の助けになったことを始め、重要な外交の場でも大活躍してきた。
毛沢東国家主席がニクソン米国大統領をもてなした際や、周恩来首相が田中角栄首相を接待したときにも、必ずこの茅台酒が登場していた。
なかでも、周恩来首相は風邪を引いても薬は飲まず、茅台酒を飲んで治したと言われるほど、茅台酒をこよなく愛した政治家でした。
酒と文化、酒と政治、その関りと歴史は古く、特に中国では、茅台酒に他には見られない格別な役割が与えられている気がしました。