山形県米沢市に普門院(国指定史跡)を訪ねて


先日、仕事の所用で山形県米沢市を訪れ、その際に、国指定史跡である 
上杉治憲(鷹山)敬師郊迎跡で名高い「普門院」を訪問する機会を得た。


普門院は、米沢藩の危機を救った第九代藩主、上杉治憲(鷹山)が、自身の 
最大の恩師である細井平洲を、1796年(寛政8年)米沢下向に際し、城外
一里余の離れた当地まで出向き、平洲を迎えたこととして知られています。



すでに高齢となっていた恩師を、鷹山公自らが城外まで出向き、案内し、 
丁寧にその労をねぎらった故事に由来するもので、当時、藩主である殿様が 
居城を離れ、訪問者を向かい出ることなどは全く慣例にない極めて異例な 
出来事であるが、それ以上に、師弟の敬愛の姿として称えられ、広く人々の 
範として後世に語り継がれてきているものである。



上杉鷹山といえば、かつてアメリカ合衆国35代大統領のジョン・F・ケネディーが、 
最も尊敬する政治家として、鷹山公の名前を挙げるほど、世界にその名君ぶりが 
伝えられている指導者であり、鷹山公が語った「為せば成る 為さねば 
成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」の言葉も、広く世界の人々に
崇敬されている。
 
こうした事実は、同じ日本人として大変誇らしく、自分自身を含め、来訪者の 
心をあらためて鼓舞させてくれる、そんなエネルギーがここ普門院にありました。