福島県の被災地域の今を訪ねて


先日、経済産業省から内閣府原子力災害対策本部に出向し、福島県に赴任している友人を訪ね、東日本大震災による被災を受けた地域を案内してもらった。
福島県の被災は、巨大な地震と津波による被害に加え、原発事故による放射能汚染の被害が重なり、他県にない苦しみを地域住民に与えている。


今回は、浪江町・双葉町・大熊町・富岡町・川内村・楢葉町・広野町・いわき市へと車を走らせながら、震災や原発事故から8年を経ても、いまだ自宅や職場が帰還困難区域に指定されたままにある現地の厳しい現実が訪れる者の胸に突き刺さる。
当時起こった未曾有の災害に対し、校長先生の判断により、多くの子どもたちの命を救い、後に「請戸の奇跡」と呼ばれた請戸小学校の廃墟を見ると、津波被害の凄まじさへの衝撃と救われた命に対する感動を受ける。






被災地から離れている我々には、時間の経過とともに残念ながら風化していってしまう震災の記憶であるが、現地に暮らす人々にはいまだ癒えることのない地震と津波、原発事故の傷跡が深く残っている、そんな現実を垣間見ることが出来た今回の福島視察となった。